ブイヨンとは
「ブイヨン」とは、フランス起源の調理用語で、様々な食材（肉、骨、魚、野菜類、香辛料等）をじっくりと煮込み、そのエキスを抽出した煮汁のことを指します。
この豊かな風味の煮出し液は、スープの基底やソース作りに欠かせない要素であり、英語ではこれを「スープストック」と表現します。
コンソメとは
一方で、「コンソメ」とは、ブイヨンをさらに精製し、肉や野菜、さまざまな調味料を加えた後、不純物を取り除き澄ませたスープのことを言います。
コンソメは、透明でありながら琥珀色の輝きを放つ、繊細かつ洗練された風味が特徴です。
フランス語で「濃厚な」「完成された」という意味を持つコンソメは、その名の通り、そのまま高級なスープとして提供されます。
ブイヨンとコンソメの比較
市場には、ブイヨンやコンソメが固形や顆粒状のスープの素として販売されており、製品によっては既に塩分が加えられているものも多いです。
これらを熱湯に溶かすだけで、手軽にコンソメスープを楽しむことができます。
ブイヨンは比較的シンプルな味わいが特徴で、溶かした際には原材料のエキスが濁りをもたらすことがあります。
一方、コンソメは香り豊かで、味に深みがあり、溶かすと透明な液体になることが多いです。
鶏ガラスープとは
「鶏ガラスープ」は、文字通り鶏の骨（主に肉を取り除いた後の骨や髄）を主成分として使用し、これにネギやショウガなどの香味野菜を加えて作るスープです。
このスープは、ブイヨンやコンソメと異なり、特に中華料理で好んで使用される傾向があり、市販されている鶏ガラスープの素には、ニンニクや醤油を加えたものも存在します。
これは、ブイヨンやコンソメで一般的に使用されるニンジン、玉ねぎ、セロリ、パセリなどとは異なる食材を使用する点で大きな違いがあります。
以上のように、「ブイヨン」「コンソメ」「鶏ガラスープ」は、それぞれ独自の特徴を持つ調理基底であり、料理に深みや個性を加えるために使い分けられます。
| 特徴 | ブイヨン | コンソメ | 鶏ガラスープ |
|---|---|---|---|
| 定義 | 肉、骨、魚類、野菜、香辛料を長時間煮込んで作る煮出し汁。スープやソースの素。 | ブイヨンを基に、肉や野菜、調味料を加え、アクを取り漉した澄んだ琥珀色のスープ。 | 鶏ガラ（肉を取り去った鶏の骨や髄）を使用して作るスープ。中華料理でよく使用される。 |
| 起源の言語 | フランス語（「だし汁」の意） | フランス語（「完成された」「完全」の意） | – |
| 使用する素材 | 肉、骨、魚類、野菜、香辛料 | ブイヨンに加えて肉、野菜、調味料 | 鶏ガラ、ネギ、ショウガ（ニンジン、玉ねぎ、セロリ、パセリなどは使用しないことが多い） |
| 形態 | 固形、顆粒（市販されているもの） | 固形、顆粒（市販されているもの） | 市販のスープの素もあり |
| 味の特徴 | シンプルな味。湯に溶かすと多少濁りがある。 | 香りが強く、うま味のある深い味。湯に溶かすと澄んだ透明になる。 | ニンニクや醤油が入ったものも多く、中華料理向け。 |
| 使用される料理 | スープやソースの素として | そのままスープとして飲める | 主に中華料理 |
